第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
林政部門[Forest Policy]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 14:45 |
会場名 | 431 |
講演番号 | A27 |
発表題目 | 神奈川県相模原市青根地区および鳥屋地区における拡大造林の実態 Actual condition of expanded afforestation in the Aone district and Toya district of Sagamihara City |
所属 | 東京農工大学大学院 |
要旨本文 | 戦後の拡大造林政策は不成績造林地を生み、森林の公益的機能を損ねたことが指摘されている。また、造成された人工造林地は今後の利用方法を考えなければならない。一方、拡大造林に関する研究には、所管別による分類の未整理、「拡大造林地面積」の把握、造林の担い手に関する情報の消失といった課題が残る。本報告は神奈川県相模原市鳥屋地区の実態を、①所管別拡大造林の分類(地図、表による。地図はGISのジオリファレンス処理から作成)、②拡大造林地面積の測定(森林簿から所管別に人工林面積を抽出)、③造林の担い手の把握(聞き取り、文献・統計資料による)、によって明らかにした。 同地区は財産区有林が約9割を占め、このうちの約4割が鳥屋造林組合、1割弱が個人と集落への貸付林である。とくに鳥屋造林組合への貸付の起源は1891年まで遡る。同地区では明治末期から人工造林地が拡大し、戦後の「拡大造林政策」はそのような造林の延長線上に実施されたといえる。現在、拡大造林地の一部は神奈川県との水源林協定林(人工林が対象)となり、所管者も賃借料を得ている。百年以上続く所管形態が現在の地域森林管理において影響を持つことが指摘された。 |
著者氏名 | ○松本滉成1 ・ 竹本太郎2 |
著者所属 | 1東京農工大学大学院農学府 ・ 2東京農工大学大学院農学研究院 |
キーワード | 拡大造林, 所管, 担い手, 青根地区, 鳥屋地区 |
Key word | expanded afforestation, jurisdiction, laborers, Aone district, Toya district |