第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2024年3月8日
開始時刻 14:15
会場名 412
講演番号 A7
発表題目 農山村の内発的発展にむけた移住促進政策の役割:北海道下川町を事例として
The role of migration policy for endogenous development in a rural area: A case of Shimokawa Town, Hokkaido
所属 北海道大学
要旨本文 近年、国や農山村は移住者獲得の動きを強めている。地方移住といった都市農村交流は地域の内発的発展に有効であるが、それには地域の主体の自立的な意思が前提にある。移住促進政策は内発的発展を補助する可能性と、トップダウン式の政策により内発性を損なわせる可能性の両方が存在する。本研究では北海道下川町において、移住促進政策の実施が地域に与えた影響を調査し、現状の把握と内発的発展の文脈における課題を明らかにする。下川町は2016年にタウンプロモーション推進部という移住相談窓口を設立した。移住者・非移住者を対象としたインタビューの結果、タウンプロモーション推進部は移住コーディネーターを中心とし、すまい・なりわい(仕事)・コミュニティそれぞれに対応したサポートを行っていた。一方で町民からは、移住者・非移住者の間での分断の発生や、移住者の存在が地域の課題解決に繋がっていない現状を指摘する声があった。これらの語りから、下川町の移住促進政策は門戸を広げ移住者の多様性を高めた一方、町民の実感として地域の発展には繋がっていない可能性が浮上した。
著者氏名 ○黒田峻平
著者所属 北海道大学農学部
キーワード 地域づくり, 移住, 内発的発展, 地域社会
Key word local development, migration, endogenous development, community