第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2024年3月10日 |
---|---|
開始時刻 | 9:00 |
会場名 | 342 |
講演番号 | E1 |
発表題目 | 機械地拵え地で下刈り1回のみ行ったトドマツ夏植栽苗の8年間の生存と成長 Eight-year survival and growth of Abies sachalinensis seedlings after summer planting with a single weeding operation |
所属 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所 |
要旨本文 | 北海道の主要な造林樹種であるトドマツは比較的成長が遅いため、従来、筋状(3m刈4m残)に地拵えをした後、春または秋に裸苗を植栽し、主たる競合植生となるササを7年連続で筋状に下刈りしている。本研究では、下刈り回数の大幅な減少と植栽期間の延長を目的に、競合植生の再生を遅らせる機械地拵えを再造林地全面に実施し、7月に裸苗とコンテナ苗を植栽し、5成長期後の夏に1回だけ全面下刈りを行った再造林地で、植栽苗の生残と成長を植栽から8年間調査した。全面の機械地拵えにより、ササではなく落葉性の木本・草本種が主要な競合植生となり、1回のみの下刈りにもかかわらずトドマツ植栽苗の生存率と相対成長速度は8年間一貫して高かった。7月植栽後のコンテナ苗の活着率は高く、裸苗に比べて8年間高い生存率を維持した。一方、フォワーダー集材により締固められた土壌に植栽した苗の樹高成長が、通常の林地へ植栽した苗と比べて有意に低かった。また、この集材路上で成長が悪く樹高や根元径が小さな苗が、植栽6成長期後の夏の少雨により枯死した。これらの結果から、本研究の施業手法は新たな省力的なトドマツ再造林手法になり得ることが示唆された。 |
著者氏名 | ○原山尚徳1 ・ 津山幾太郎2 ・ 山田健1 ・ 北尾光俊2 ・ 古家直行2,3 ・ 矢崎健一2 ・ 菅井徹人2 ・ 上村章1 ・ 佐々木尚三4 ・ 宇都木玄1 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所 ・ 3農林水産省農林水産技術会議 ・ 4KITARINラボ |
キーワード | コンテナ苗, 裸苗, 樹高成長, 地際直径成長, 集材路 |
Key word | container seedlings, bareroot seedlings, height growth, root collar diameter growth, forwarder trail |