第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 10:30 |
会場名 | 342 |
講演番号 | E6 |
発表題目 | 海岸砂丘地のクロマツ保護樹による成長期の環境緩和効果 Environmental mitigation effects on coastal dunes during the growing season of Japanese black pine as a nurse tree |
所属 | 鳥取大学 |
要旨本文 | 海岸砂丘地に植栽された広葉樹は夏季の高温や乾燥によって活着や生育が難しい。海外の乾燥地では樹下植栽のような被陰による環境緩和を期待して保護樹が活用されている。そこで本研究では,保護樹による海岸砂丘地での気象緩和効果を検証するため,樹木の成長期の気温,地温,土壌含水率,相対光量子束密度を調査した。2023年6~10月,保護樹に想定したクロマツの南北方向にそれぞれ地際から20~100cmまで20cm毎に測点を設定した。そして,降雨後の地上5,15cmの気温,表層および地下15cmの地温,表層土壌の土壌含水率,加えて,地上15cmの相対光量子束密度を測定した。また,同時に隣接する裸地でも同様の測定を行った。気温および地温は裸地と比較してクロマツ保護樹周辺で低く,クロマツ保護樹に近づくにしたがって裸地との温度差が大きくなった。とくに北側で顕著な傾向がみられ,気温や表層の地温が5℃以上低くなった測点もみられた。これは,クロマツ保護樹の被陰による効果であると考えられた。一方,土壌含水率は保護樹からの距離と関連が認められず,保護樹が土壌含水率を高める効果は認められなかった。相対光量子束密度はクロマツ保護樹に近いほど低下していた。 |
著者氏名 | ○多山尚希1 ・ 山中啓介2 |
著者所属 | 1鳥取大学農学部 ・ 2鳥取大学農学部附属フィールドサイエンスセンター |
キーワード | 保護樹, クロマツ, 相対光量子束密度, 含水率, 乾燥 |
Key word | A nurse tree, Japanese black pine, rPPFD, Soil water content, Drought |