第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 14:30 |
会場名 | 341 |
講演番号 | F2 |
発表題目 | フモトミズナラとミズナラが側所的に分布する集団における形態形質の変異 Morphological variation of individuals in the population where two Quercus mongolica varieties distribute parapatrically |
所属 | 岐阜県立森林文化アカデミー |
要旨本文 | コナラ属は種の境界が低い分類群の一つで,近縁種間で種間交雑が生じることがあり,中間的な形態を示す個体も見られる。本研究では,一つの山の中でフモトミズナラとミズナラが標高に沿って連続的に分布する場所で,葉(相対幅,相対最大幅での距離,葉柄長,側脈数,葉縁の形状,星状毛密度の6形質)と堅果(相対長),実生の根(主根の角度)の形態を調べた。これらの8形質については,事前に参照集団(各種につき3集団ずつ)でも調査を行い,2種間で有意に異なることを確認した。本調査地では,いずれの形質も標高と有意な相関を示した。各形質を応答変数に,標高を説明変数にして4パラメータロジスティック回帰と単回帰を行い,AICでどちらの回帰モデルが支持されるかを調べた。その結果,葉縁の形状と星状毛密度,主根の角度の3つだけが,4パラメータロジスティック回帰モデルが支持された。これらの形質は,標高950–1050 mのあたりで,急激な変化を示していた。一方,その他の5形質は,標高に沿って連続的な変化を示した。前3形質は種間交雑が生じた際に混ざりにくい,後5形質は混ざりやすい形質である可能性が考えられた。 |
著者氏名 | ○玉木一郎1 ・ 小山泰弘2 |
著者所属 | 1岐阜県立森林文化アカデミー ・ 2長野県林業総合センター |
キーワード | 葉形態, 堅果形態, 根の角度 |
Key word | Leaf morphology, Acorn morphplogy, Root angle |