第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 11:00 |
会場名 | 442 |
講演番号 | H4 |
発表題目 | 暖温帯常緑広葉樹林における樹木の空間分布と地形依存性 Spatial distribution of tree species in warm-temperate evergreen broad-leaved forests |
所属 | 鹿児島大学大学院 |
要旨本文 | 暖温帯常緑広葉樹林では多くの樹種の共存によって多様な生態系が維持されている。これらの樹種の共存メカニズムを理解するためには、各樹種のニッチ分割を明らかにする必要がある。樹木の成長に必要な資源(光・養水分)は地形によって変化しており、これに適応した亜熱帯や熱帯の樹種では、地形により出現率が異なることが報告されている。そこで、本研究では、暖温帯林においても、亜熱帯林や熱帯林と同様に、地形によって出現する樹種が異なるか否か(地形依存性)を明らかにすることを目的とした。調査は、鹿児島大学高隅演習林内の146年生天然林内に2haの植生調査プロットを設置して行った。プロット内を10m×10mのサブプロットに細分し、各サブプロットの平均標高から算出した凹凸度から尾根、谷、斜面に区分した。加えて、胸高周囲長12cm以上の樹木の種名、胸高周囲長、樹高、樹木位置を記録し、プロット内の地形と樹種の関係についてトーラスランダマイゼーション法を用いて解析した。その結果、12樹種において地形依存性が検出された。尾根ではヤブツバキを代表とする10種、谷ではバリバリノキを代表とする2種が環境に適応していることが示された。 |
著者氏名 | ○蜂須賀莉子1 ・ 西村明香理2 ・ 基明日香2 ・ 清野浩人3 ・ 比江島尚真3 ・ 安田悠子2 ・ 鵜川信2 |
著者所属 | 1鹿児島大学大学院連合農学研究科 ・ 2鹿児島大学農学部 ・ 3鹿児島大学大学院農林水産学研究科 |
キーワード | 地形, 他樹種共生, ニッチ, 空間分布, 植生 |
Key word | topography, species coexistence, niche, spatial distribution, vegetation |