第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
立地部門[Forest Environment]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 10:30 |
会場名 | 341 |
講演番号 | I4 |
発表題目 | 北海道苫小牧の落葉広葉樹林における火山灰埋没土壌中の炭素蓄積 Carbon accumulation in soil buried by volcanic ash in a deciduous broad-leaved forest in Tomakomai, Hokkaido |
所属 | 酪農学園大学 |
要旨本文 | 多くの森林では植物体よりも土壌において炭素蓄積が卓越するが、土壌の深層に埋没した腐植質土壌中の炭素蓄積量に関する知見は少ない。本研究では、森林の地下に火山灰によって埋没した腐植土層に蓄積する炭素量を推定することを目的として、北海道大学苫小牧研究林内の3つの地点を対象に調査を行った。3つの地点それぞれにおいて重機で土壌を表層から深層まで6 mほどが露出するように掘削して土壌断面観察したところ、この3地点ではいずれにおいても樽前山の4つの火山灰(上から、Ta-a、Ta-b、Ta-c、Ta-d)が計5 m以上堆積しており、特にTa-cとTa-dでは火山灰の上部において厚さ10 cm以上の黒色の埋没腐植土層が認められた。腐植質のA層の全炭素濃度は、最表層の火山灰Ta-aで4.3 %、次のTa-bで1.2 %だったのに対し、Ta-cでは8.5%、Ta-dでは10.6%と高かった。これらの結果を元に深層のTa-cおよびTa-dのA層に蓄積している炭素量を推定すると、二酸化炭素換算で1 ha当たり1,473 tになると見積もられ、これを苫小牧研究林全体(2,715 ha)で試算すると400万tほどになると見積もられた。 |
著者氏名 | ○保原達1,2 ・ 岡田しずく2 ・ 加瀬龍光1 ・ 畑中朋子1 ・ 中路達郎3 |
著者所属 | 1酪農学園大学農食環境学群 ・ 2酪農学園大学大学院酪農学研究科 ・ 3北海道大学北方生物圏フィールド科学センター |
キーワード | 炭素蓄積, 埋没土壌, 火山灰土壌, 炭素動態 |
Key word | carbon accumulation, buried soil, volcanic ash soil, carbon dynamics |