第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2024年3月8日
開始時刻 14:15
会場名 443
講演番号 J1
発表題目 地下水モデルへの接続を目的とした広域森林情報の活用と森林水循環評価
Evaluating forest water cycle focusing on evapotranspiration using forest inventory for connection to groundwater model
所属 名古屋大学
要旨本文 災害時や危機的渇水時における非常時地下水利用システムで活用される地下水モデルにおいて、森林簿や航空機レーザ計測などの広域森林情報を活用した蒸発散量(遮断+蒸散+林床面蒸散量)を評価する手法を構築した。森林情報から、樹種、林齢、樹高、立木密度を数値地図化するとともに、収量比数などを算出可能とした。広葉樹、常緑針葉樹、落葉針葉樹(カラマツ)を対象とし、森林状態と水循環を関連づけるための蒸発散モデルを構築した。気温や降水量はアメダス観測値から標高別補正を行い、日平均気温2℃を基準として降雨と降雪の発生量、および立木密度と樹高から遮断率を推定した。樹冠蒸散量は表面コンダクタンスの基準値と樹高との関係を利用し、簡易ペンマン・モンティース式を用いて算出した。林床面蒸散量は収量比数と林内照度の関係を考慮し、ペンマン式を用いて算出した。栃木県や神奈川県の流域水収支解析から、蒸発散量の推定値と実測値の推定誤差量は約10㎜/月であった。これらを用いて、関東平野と濃尾平野周辺の森林域について蒸発散量を数値情報化し、降雨・降雪量から蒸発散量を除した数値を地下水涵養量とし、その広域空間分布図を作成した。
著者氏名 ○五味高志1 ・ 恩田裕一2 ・ 猪越翔大1 ・ Chiu, ChenWei2 ・ 橋本朝陽2 ・ Yupan Zhang2
著者所属 1名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 2筑波大学アイソトープ環境動態研究センター
キーワード 蒸発散モデル, 広域森林状態, 森林簿, LiDAR
Key word Evapotranspiration, Regional Forest Condition, Forest Inventory, LiDAR