第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 11:15 |
会場名 | 343 |
講演番号 | J12 |
発表題目 | 樹林を用いた鉄道防災機能に関する研究 Research on Railway Disaster Prevention Function Using Forests |
所属 | 東日本旅客鉄道株式会社 |
要旨本文 | 鉄道では災害を防ぐ目的で樹林(鉄道林)を整備し維持管理している。本研究では、鉄道沿線における樹林による減風効果の評価を目的に、2009年に茨城県内の鉄道沿線の盛土斜面に延長約200mの試験植栽を行い、約10年間風向風速の観測と植栽の計測を実施した。植栽は常緑樹のみを植栽した常緑樹区間、落葉樹と常緑樹を混植した混植区間、植栽を行わない無植栽区間に分けた。風向風速計はレールから3mの高さに設置し、植栽側と植栽反対側の2方向からの風速を評価した。樹高の成長につれ、植栽した区間と無植栽区間との風速の差が表れ、その差は常緑樹区間でより顕著に表れた。次に植栽した区間ごとの比高(樹高から風速計高さを引いた値)と減風効果(植栽した区間と無植栽区間の風速比および最大瞬間風速10m/s以上の強風発生の頻度比)の経年変化を分析した。比高が-2.5mを上回るころから、風速比・頻度比ともに値が小さくなりはじめ、比高が-1.0mにおける平均風速の減少率は常緑樹区間において約6割、混植区間において約3割となった。強風発生の頻度比の減少率は常緑樹区間において約9割となり、強風での減風効果がより顕著に表れた。 |
著者氏名 | ○足立啓二 ・ 四宮卓夫 |
著者所属 | 東日本旅客鉄道株式会社JR東日本研究開発センター |
キーワード | 落葉樹林, 常緑樹林, 防風効果 |
Key word | Deciduous forests, Evergreen forest, Windproof effect |