第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 11:30 |
会場名 | 343 |
講演番号 | J13 |
発表題目 | 小規模室内延焼実験によるコナラ・スギ・アカマツ葉リター層の延焼速度 Laboratory measured flame spread rate in foliage fuel bed of Quercus serrata, Cryptomeria japonica, and Pinus densiflora |
所属 | 森林総合研究所 |
要旨本文 | 林野火災リスクを評価するには発生危険度と発生後の延焼速度の両方を評価する必要がある。森林での火災は一般に林床リターが燃える地表火から始まるが、日本の森林における地表火の延焼速度データは乏しい。実際の火災で詳細な延焼速度データを得ることは困難なため、日本の主要樹種の葉リターを用いて室内燃焼実験を行い延焼速度を測定した。実験には伐倒木から採取したスギ穂先及びアカマツ葉、コナラ林床から採取した葉リター(他の広葉樹の葉も含む)を用い、1.5m×1mの実験装置に一様に敷き詰めて模擬林床とした。リター量は0.3~2.1㎏/m2の間で複数設定した。傾斜なし,無風条件下で一辺からライン状に点火し、10㎝間隔で火炎到達時間を計測して延焼速度を算出した。どの樹種もリター量が多いほど延焼速度が速かったが、同じリター量で比較するとコナラが最も延焼速度が速かった。その理由として、実験時のパッキング率(=重量/(体積深x密度)、堆積状態にある可燃物の充填度を表す)が小さかったこと、また、広葉樹であるコナラ葉はスギ穂先やアカマツ葉に比べて表面積-体積比が大きいこと、が考えられる。 |
著者氏名 | ○吉藤奈津子 ・ 小南裕志 ・ 深山貴文 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林防災研究領域 |
キーワード | 林野火災, 地表火, 室内燃焼実験 |
Key word | Forest fire, Surface fire, Laboratory combustion experiment |