要旨本文 |
私たちの学校林の人工林で最も多いのは地域を代表する造林樹種のカラマツ林です。学校林ではその7割強が70年生以上と高齢化しています。林齢構成に偏りがあるので、主伐と再造林を進めながら平準化することが必要です。森林調査簿の記載が実態と異なることから、GNSSとGISソフトを用いて小班の再区分を行ったところ、本校にはカラマツ人工林が約7haあることがわかりました。毎年面積の50分の1を、高齢林分から伐採しながら更新するという条件で将来の林齢構成のシミュレーションを行うと、30年後には100年生を超えるカラマツ林が出現しました。高齢林は過密で樹冠長率が40%を下回る林分が多いことから、状態の悪い林分から伐採と再造林を進め、状態の良い林分は将来木施業の考えを取り入れた間伐を実施し、少しでも健全な状態で残すことができるよう施業計画を作成しました。その上で、次年度主伐対象となる林分の収穫調査と、間伐対象となる林分の調査・選木を行いました。取り組みを通して人工林の林齢構成の平準化では高齢林分の取り扱いが課題であることを理解しました。今後は再造林を計画的に進め、将来木として残した木の推移を追跡します。 |