第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]

日付 2024年3月10日
開始時刻 14:30
会場名 332
講演番号 L10
発表題目 土壌由来のOscheius属線虫のマツノマダラカミキリ幼虫に対する接種試験
Inoculation experiment of an Oscheius nematode isolated from soil to Monochamus alternatus larvae
所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 東北支所
要旨本文 マツノマダラカミキリの生物的防除素材となる昆虫病原性線虫の探索を進める中で、本種の幼虫を用いたベイトトラップ法により、熊本県で採取した土壌サンプルから1系統の昆虫病原性線虫の培養株を得た。リボソームDNAの18Sおよび28S領域の塩基配列を国際塩基配列データベースに登録された既知種の配列と比較することにより、本線虫をOscheius myriophilusと同定した。殺虫効果を検証するために、0、250、500、1,000、2,000、4,000頭の6つの密度段階で、1処理区につき5頭のマツノマダラカミキリ老熟幼虫に本線虫を接種したところ、250頭接種区で最も高い幼虫死亡率(5/5)が得られた(実験1)。そこで、低密度接種での幼虫死亡率について詳しく調べるために、0、15、30、60、125、250、500、1,000頭の8段階で1処理区12頭の幼虫に接種を行ったが、幼虫の死亡は15頭区と30頭区で各1頭にとどまった(実験2)。実験1と2で幼虫死亡率が大きく異なった要因を明らかにするべく、さらに検討を進める予定である。
著者氏名 ○小澤壮太1 ・ 前原紀敏2 ・ 中村克典1 ・ 相川拓也1 ・ 長谷川浩一3
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林昆虫研究領域 ・ 3中部大学応用生物学部 環境生物科学科
キーワード 昆虫病原性線虫, マツノマダラカミキリ, 分子系統解析, ベイトトラップ法
Key word entomopathogenic nematode, Monochamus alternatus, molecular phylogenetic analysis, bait trapping