第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 15:00 |
会場名 | 332 |
講演番号 | L12 |
発表題目 | モデル線虫を用いてマツノザイセンチュウの媒介昆虫認識メカニズムに迫る Unravelling the vector beetle recognition mechanism in pine wood nematodes using a model nematode |
所属 | 明治大学 |
要旨本文 | Bursaphelenchus xylophilusはどのようにして媒介カミキリムシを認識するのだろうか?本研究では、モデル線虫Caenorhabditis elegansにおける異種遺伝子発現スクリーニング系を確立し、Bursaphelenchus属におけるカミキリムシ認識受容体の特定を目指す。B. xylophilusはカミキリムシ存在下でdauerを誘導する。C. elegansはdauer形成能を有するものの、カミキリムシ認識受容体が存在せず、カミキリムシによってdauerを誘導しない。そのため、C. elegansにBursaphlenchus属由来のカミキリムシ認識受容体を発現すれば、カミキリムシ存在下でdauer誘導を促進する可能性がある。初めに、既存の化学物質-受容体のペアを用いて本実験系の有用性を評価したところ、本来C. elegans のdauerを誘導しない化学物質の異所的な認識によって、統計的有意なdauer誘導が確認された。また、B. xylophilusと同じくカミキリムシ存在下でdauerを形成する近縁モデル線虫B. okinawaensisに対してRNA-seq解析を行い、12個のカミキリムシ認識受容体候補を絞り込んだ。今後、本受容体候補を発現する C. elegans形質転換体のdauer誘導能を調査することで、カミキリムシ認識受容体を特定する計画である。 |
著者氏名 | ○桐野巴瑠1 ・ 中野俊詩2 ・ 前原紀敏3 ・ 新屋良治1 |
著者所属 | 1明治大学 ・ 2名古屋大学 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 |
キーワード | 受容体同定, 分散型幼虫, カミキリムシ, 形質転換, RNA-seq解析 |
Key word | receptor identification, dispersal juvenile, cerambycid beetle, transgenesis, RNA-seq analysis |