第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 15:30 |
会場名 | 332 |
講演番号 | L13 |
発表題目 | 栽培アラゲキクラゲから検出された線虫の伝播者について The vector of the nematode detected from cultivated fruiting bodies of Auricularia polytricha. |
所属 | 岐阜県立森林文化アカデミー |
要旨本文 | 昨年度の森林学会大会で、岐阜県内におけるTylenchomorpha下目線虫(以下線虫)によるアラゲキクラゲ(以下アラゲ)子実体の奇形の発生について報告した。2023年も同じ栽培施設で奇形が発生したため、現場の状況を確認するとともに、線虫の伝播者について調査した。奇形発生は23年5月まではなく、6月中旬以降に見られ始めたとのことであった。線虫の伝播者を明らかにするため8〜9月に施設内で昆虫を採取した。採取昆虫186個体のうちショウジョウバエ科が182個体と優占していたため、それらの一部を解剖し線虫の有無を確認した。ショウジョウバエ科はMycodrosophila属(2種)、Hirtodrosophila属(6種余り)が見られ、これらのうち少なくともHirtodrosophila属2種の血体腔から寄生性の線虫が検出された。同じ個体からは寄生線虫の次世代と考えられる卵と幼線虫も検出されたため、ピペットで一部を吸い上げPDA培地のアラゲ菌そうに接種したところ、アラゲ子実体由来の線虫と同様の形態をした菌食性線虫の増殖が確認された。これらの結果から、線虫はその生活環に昆虫寄生世代と菌食世代を有し、少なくともHirtodrosophila属2種が線虫の伝播者となっていると考えられた。 |
著者氏名 | ○津田格 |
著者所属 | 岐阜県立森林文化アカデミー |
キーワード | 線虫, アラゲキクラゲ, 伝播者 |
Key word | nematode, Auricularia polytricha, vector |