第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 9:45 |
会場名 | 332 |
講演番号 | L2 |
発表題目 | 北八ヶ岳亜高山針葉樹林におけるニホンジカが好む環境条件 Environmental conditions preferred by Japanese deer in the subalpine coniferous forests of Kita-Yatsugatake,Japan. |
所属 | 長野県林業総合センター |
要旨本文 | 北八ヶ岳で行っているセンサーカメラの調査では、ニホンジカがササ地で多く出現し、コケ型林床で少ない傾向が観察された。しかし、ササ地であってもニホンジカの出現頻度が低い場所があり、歩きやすさの指標として、足を踏み入れたときの沈み込み量を簡易貫入計の貫入量で計測した。センサーカメラを仕掛けた11箇所の撮影範囲内で、多点の貫入量を測定したところ、短茎草本やササに覆われた場所では、貫入量のバラツキが認められなかったが、岩場にコケが発達している場所では、岩上では貫入せず、岩の間にコケが覆っている場合に大きく沈むというように貫入量のバラツキが大きかった。ササ地や短茎草本に覆われた場所の多くは貫入量のバラツキが小さかったが、ササ地の中には貫入量のバラツキが大きかった場所があった。ここでは、貫入量のバラツキが小さいコケ型林床よりもニホンジカの出現頻度が低かった。貫入量のバラツキが大きな場所は、移動時に足を踏み抜く可能性が高いことを示唆しており、ニホンジカの行動は、餌資源となる林床植生の種類だけでなく、林床の歩きやすさにも依存していると考えられた。 |
著者氏名 | ○小山泰弘1 ・ 柳澤賢一1 ・ 鈴木智之3 ・ 西村尚之2 |
著者所属 | 1長野県林業総合センター ・ 2群馬大学 ・ 3東京大学大学院農学生命科学研究科 |
キーワード | センサーカメラ, 林床植生, 立地環境, 出現頻度 |
Key word | Sensor cameras, Forest vegetation, Environment of location, Frequency |