第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Insects and Animals]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 11:00 |
会場名 | 332 |
講演番号 | L6 |
発表題目 | 粘着性塗布剤によるナラ枯れ被害防除効果の検証 Effect of adhesive application on Japanese oak wilt |
所属 | 東京農工大学 |
要旨本文 | ナラ枯れ被害の防除対策として、複数の方法が開発・検討されている。その中でも、粘着性塗布剤の樹幹噴霧によってカシノナガキクイムシ(以下、カシナガ)の穿孔を妨げる被害防除対策は、多くの場所で使用されている。しかしながら、その効果を検証した調査事例は少ない。防除対策の効果は、地域や被害状況、その使用方法によって、大きく異なると考えられる。本研究では、ナラ枯れ被害発生初期のコナラ林において、カシナガ穿孔・ナラ枯れ被害に対する粘着性塗布剤の抑制効果を検証した。2022年にナラ枯れ被害が初確認された栃木県佐野市のコナラ優占林において、本調査を実施した。2023年4月下旬に、本調査林分内のコナラ未被害木141本を塗布区と非塗布区(対照区)に区分し、塗布区のコナラ樹幹に対して粘着性塗布剤を地上高1 mおよび2 mまで噴霧した。その後、同年10月上旬にカシナガの穿孔程度(無し[0]~激害[4])、萎凋率(%)、生死を記録した。調査の結果、カシナガによる加害割合は、対照区よりも塗布区の方が低い傾向を示した。また、カシナガ穿孔抑制のためには、2 mまで塗布する方が望ましいことが示唆された。 |
著者氏名 | ○吉田智弘1 ・ 上田松太郎2 ・ 橋本道明2 ・ 井上哉太3 |
著者所属 | 1東京農工大学農学部FSセンター ・ 2アース製薬株式会社 ・ 3東京農工大学大学院農学府 |
キーワード | ナラ枯れ, 被害予防, コナラ |
Key word | Japanese oak wilt, Damage Prevention, Quercus serrata |