第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
微生物部門[Forest Microbes]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | 10:45 |
会場名 | 331 |
講演番号 | M5 |
発表題目 | 外生菌根菌の菌糸伸長と分布決定に果たす温度の役割 The roles of temperature as a determinant of the hyphal growth and distribution of ectomycorrhizal fungi |
所属 | 東京農業大学 |
要旨本文 | 外生菌根菌の菌糸伸長は、宿主樹木へ供給する養分を土壌中から獲得すると共に、感染部位としての新たな根端を探索するという2つの重要な意義を持つ。樹木との共生関係を強固にするこの特性は、外生菌根菌のコミュニティ構造ないし地理的な分布を左右すると考えられる。近年、これらは気温との強い関連が示唆されているが、菌糸伸長との関係性は不明である。そこで本研究では、野外における外生菌根菌の菌糸伸長データ、年変動する気温のデータ、およびNCBIデータベースから取得した検出菌種の地理的分布データを統合し、気温という因子が外生菌根菌の菌糸伸長と分布決定に及ぼす影響の評価を試みた。湘南海岸クロマツ林に調査区を設置し、 1月あたり計30本の無菌クロマツ苗を植栽して1ヶ月後に回収する工程を48回継続して繰り返した。回収した根に感染した外生菌根菌のrDNA-ITS1領域の塩基配列をMiSeqによって取得した。1353の根から外生菌根菌に属す954 OTUsが検出された。冗長性解析の結果、気温の変動 (5.2–27.9°C) に応じた菌糸コミュニティの変化が認められた (R2 = 0.07、P < 0.01)。この他、各菌種の菌糸伸長に関する特性と地理的分布との関係についても議論する。 |
著者氏名 | ○小泉敬彦1,4 ・ 清水智史2 ・ 井上みずき2 ・ 松尾歩3 ・ 陶山佳久3 ・ 市橋泰範4 |
著者所属 | 1東京農業大学生命科学部 ・ 2日本大学文理学部 ・ 3東北大学大学院農学研究科附属複合生態フィールド研究センター ・ 4理化学研究所バイオリソース研究センター |
キーワード | 外生菌根菌, 菌糸伸長, 群集解析 |
Key word | ectomycorrhizal fungi, hyphal growth, community analysis |