第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 541
講演番号 PA-12(学生ポスター賞審査対象)
発表題目 「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」の効果と問題点
The effects and problems of the "The Laws for Promotion of Use of Wood in Public Buildings"
所属 東京大学
要旨本文 公共建築物建築物の木造化・木質化及び木製品の導入における地域材や国産材の利用を通じて、木材自給率の向上と林業の振興を図る目的で2011年に制定された「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」(以下「促進法」)の効果と問題点について国レベルの変化と地域施策を併せて検討した。木材自給率や公共建築物木造率の全国的な推移を検討したところ、促進法は公共建築物の木造化には一定の効果が見られたものの国産材全体の利用促進への効果は大きくなかった。都道府県を対象とした促進法に関する施策についての調査結果から、「補助金」制度が多くの府県で実施されていたが、地域材自給率の低い地域ではさらに「行政指導」により地域材利用を積極的に進めるよう促していることがわかった。一方、地域材自給率の高い地域では「地域材のPR」や「木造技術の開発と導入」など地域材利用の意識をさらに高めるための具体的な施策が実施されており、それぞれの地域の状況に合わせた施策が行われた結果、公共建築物の木造化促進に一定の効果が認められたと考えられた。木材自給率促進に向けては、自給率等の状況に合わせた施策をさらに進めることが必要と考えられた。
著者氏名 ○倪寛1 ・ 石橋整司2 ・ 安村直樹3 ・ 當山啓介4
著者所属 1東京大学大学院農学生命科学研究科 ・ 2東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林田無演習林 ・ 3東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林生態水文学研究所 ・ 4岩手大学農学部
キーワード 公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律, 木造建築物, 木材利用
Key word The Laws for Promotion of Use of Wood in Public Buildings, wooden constructions, Use of Wood