第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
林政部門[Forest Policy]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 541 |
講演番号 | PA-14 |
発表題目 | 田上山の森林伐採による生態系サービスへの影響:InVESTによる推定 Influence of forest harvesting in Mt. Tanakami on ecosystem services: Spatial and temporal estimation using InVEST |
所属 | 滋賀県立大学 |
要旨本文 | 田上山では古代からの継続的な森林伐採により,洪水や土砂流出を引き起こした.そこで本研究では古代からの土地被覆の変化による生態系サービス(土砂流出量・水供給量・木材供給量)の変化を生態系サービスシミュレーションソフトInVEST及び文献により定量的に把握した.古代及び中世において,標高の低い山麓部から奥山へ向かって谷筋に生えているヒノキの周辺から次第に森林荒廃が進んだと仮定して土地利用・土地被覆図を作成した.1年間の平均土砂流出量を推定した結果,潜在自然植生・古代・中世・中世・近代及び現代でそれぞれ約0,77,115,357,497,0(ton/ha)と推定され,潜在自然植生から現代まで各時代の土砂流出量の単純平均に対して中世・近代はそれぞれ205,286 (%)と高い数値を示した.降水量が多い7月の平均直接流出量を推定した結果,潜在自然植生・古代・中世・中世・近代及び現代でそれぞれ約134,144,149,157,164,139(mm)と推定され,直接流出量の差が最大22%あることがわかった.藤原京及び石山寺の造営材の伐採面積は700~2662(ha)となり,薪炭材の伐採面積は古代・中世・近世でそれぞれ約5,12,32 (ha/年)と推定された. |
著者氏名 | ○高橋卓也1 ・ 森一真2 |
著者所属 | 1滋賀県立大学環境科学部 ・ 2滋賀県立大学環境科学研究科 |
キーワード | 土砂流出, 水源涵養, 木材利用, 古代, 近世 |
Key word | soil erosion, water yield, wood utilization, ancient era, early modern era |