第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 541
講演番号 PA-15
発表題目 学際研究プロジェクト「森林の価値とはー森と生きるひとと社会の未来像ー」
Interdisciplinary project “The Value of Forests - A future vision for people and society living with forests –“
所属 京都大学
要旨本文 近年、国土の30%近くを占める人工林の管理不足や放置・放棄の広がりに歯止めがかからない。この背景には、森林の必要性と求められる森林像という人々の価値観と在来知とともに培われてきた森林との間の相互関係が失われ、人々と森林との間に「隔たり」が生じてしまっている状況がある。このプロジェクトは、人と森林の持続的な相互関係を再構築する道筋を示し、それに至る方法論を提案することを目的とする。このプロジェクトでは、「森林の状況」と人々の森林に対する「価値観」、人々と森林の間にある「隔たり」の三者の連関が歴史的にどう変遷し、地理的に相異するかについてのフィールドワークを基礎とする。これは、日本人が森林に懐く価値観の根底には、人々が森林の資源を利用し、森林環境の中で生活をしていた時代の身体的、精神的側面の価値観が通底していると考えられるからである。その上で「価値観」と「隔たり」が形成される理論的メカニズムのモデルを提示する。その理論的考察を踏まえ、森林と関わる地域で、過少利用に起因する今日的な問題を解決しつつ、地域の人々と実践的な研究を行うなかで、未来にむけて人々に森を取り戻すための方法を提案する。
著者氏名 ○大手信人1 ・ 高橋卓也2
著者所属 1京都大学大学院情報学研究科 ・ 2滋賀県立大学環境科学部
キーワード 森林の価値, 生態系サービス, 森林の過少利用, 文化的価値, 地域実践研究
Key word The value of forests, Ecosystem services, Underutilization of forests, Cultural values, Action research in local