第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 541
講演番号 PA-16
発表題目 中山間地域等直接支払制度による限界的農地の林地化:大分県竹田市の事例
Conversion of Marginal Farmland into Forestland under the DP in Hilly and Mountainous Areas
所属 森林総合研究所東北支所
要旨本文 人口減少と高齢化が進む中,特に限界化,無住化が進みつつある中山間地域等の条件不利地域では,粗放的管理や林地化を含めて集落や地域をどのように維持していくかを検討する段階にある。中山間地域等直接支払交付金制度では,限界的農地等の林地化に取り組むことが可能であった。そこで本研究では,今後,林地化等を含めて元農地を地域の資源として適切に管理していくための事例収集として,大分県竹田市の3つの集落協定を対象に,中山間地域等直接支払による限界的農地の林地化の意志決定の経緯,実施にあたっての課題や条件を明らかにした。聞き取り調査の結果から,林地化は基盤整備が入っておらず,営農せず管理に留まる農地が対象となっていた。林地化に対する所有者の意志決定は,所有者が何らかの形で土地を利用したい意向を有していることが前提にあり,隣接する農地所有者の合意が得られること,同一対策期中の農振除外・農地転用,そして植栽まで完了できることが重視されていた。他方,林地化以降の森林管理は所有者の意向に一任されていることから,将来の森林管理を担保するためには,林務担当部署や森林組合等との連携が重要であることが示唆された。
著者氏名 ○御田成顕1 ・ 楠戸建2
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所 ・ 2農林水産省 農林水産政策研究所農業・農村領域
キーワード 人口減少, 集落協定, 森林管理, 農地転用
Key word Population decline, Community agreement, Forest management, Farmland conversion