第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
経営部門[Forest Management]
日付 | 2024年3月8日 |
---|---|
開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PD-2(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 九州における再造林放棄地の約20年後の再造林・天然更新状況とその要因 Reforestation and natural regeneration status after 20 years on non-reforestation land in Kyushu and its factor |
所属 | 九州大学 |
要旨本文 | 人工林資源の減少や多面的機能の低下に直結するため,再造林放棄地の実態把握と適切な管理が求められる。再造林放棄地の存在を定量的に把握した研究は既にあるが,再造林放棄地がその後植林されるか,それとも天然更新されるか長期的な評価は行われていない。本研究では,九州本島で2000年前後に生じた1677点の再造林放棄地を対象に2022年時点での植林および天然更新の有無を評価するとともに,植林・天然更新の有無に影響を与える要因を検討した。植林および天然更新の有無は衛星画像の目視判読で評価した。植林・天然更新の有無に与える影響は立地・社会条件を説明変数とする回帰モデルで評価した。再造林放棄地の内20%は植林され森林として成立し,61%は天然更新された。回帰分析の結果,保安林内の放棄地は植林され易いこと,天然更新の確率は標高および広葉樹からの距離と負の関係があることがわかった。以上のことから,九州では再造林放棄地の81%では森林が回復したといえる。ただし,保安林外,高標高,広葉樹林から遠いといった条件の再造林放棄地は植林も天然回復もしない確率が高い。これらの再造林放棄地については積極的な管理が求められる。 |
著者氏名 | ○教重涼子1 ・ 太田徹志2 ・ 古田光樹1 ・ 溝上展也2 ・ 保坂武宣1 |
著者所属 | 1九州大学農学部 ・ 2九州大学大学院農学研究院 |
キーワード | 再造林放棄地, 再造林, 天然更新 |
Key word | non-reforestation land, reforestation, natural regeneration |