第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

経営部門[Forest Management]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 531
講演番号 PD-46
発表題目 群状複層林における個体の成長パターン:大分県由布市の事例
Assessing the tree growth of group selection cutting system: A case study in Yufu city.
所属 九州大学
要旨本文 群状複層林はパッチ状にまとめて択伐を行う育成複層林の一種である。群状択伐では林縁付近で更新木の成長が阻害されることがこれまで指摘されている。しかし、既往研究の大半は幼齢樹の成長特性に関するものであり、壮齢期での成長特性は明らかではない。そこで本研究では、群状複層林における利用期を迎えた更新木の成長を評価した。研究の対象地は、大分県由布市にある群状複層林試験地である。本対象地では1923年にスギの一斉林が造成された。その後数度に渡る群状択伐により複層林が成立している。2002年から2022年までの調査の結果、更新個体が50年生を超えたころから林縁付近での成長阻害はほぼ見られなくなった。これは更新個体の樹高成長が林縁効果を抑制したためと推察された。群状択伐に対する懸念であった林縁付近での成長は利用期には見られなくなることから、群状択伐の有効性が示されたと言える。
著者氏名 ○太田徹志1 ・ 中野竜誠2 ・ 保坂武宣2 ・ 溝上展也1
著者所属 1九州大学大学院農学研究院 ・ 2九州大学農学部
キーワード 群状択伐, 成長モデル, piecewise SEM
Key word Group selection system, Growth model, piecewise SEM