講演詳細

経営部門[Forest Management]

日付	2024年3月10日
開始時刻	ポスター発表
会場名	531
講演番号	PD-51
発表題目	地上レーザ計測による広葉樹が侵入したマツ林の調査 Survey of a pine forest invaded by broadleaf trees using Terrestrial Laser Scanner
所属	山形県森林研究研修センター
要旨本文	防風や飛砂防備などの重要な役割を持つ海岸林は、近年マツ枯れや管理不足による荒廃が問題になっており、広葉樹林化が進む場所も見られる。特に調査地の飛島（山形県酒田市）では、植栽されたマツ林で島に自生する広葉樹との混交林化が進んでいる。その現状を把握するため地上レーザ計測による林分構造の調査を行った。島内のマツ林に20m×20mの調査区を4か所設置し、現地で樹種を確認したところ、すべての調査区でクロマツと広葉樹（タブノキなど）が見られた。地上レーザ計測では胸高直径５cm以上の高木を対象とし、mapry LA03（株式会社マプリィ）を使用した。日本海沿岸の海岸林は、冬期の強い季節風に晒されて大きく傾いている立木が多いが、そのような姿も点群データとして復元できていた。ただし、傾いた立木の樹高を自動判定する場合は、異常値が出やすいため計測範囲の確認が必要だった。結果を見ると、平均樹高・平均胸高直径はどの調査区でもクロマツが広葉樹より大きかったが、立木密度や平均樹冠幅では広葉樹の方が大きい場所もあった。飛島の海岸マツ林では広葉樹が侵入・定着しており、広葉樹の優占度が高い場所が今後増えていく可能性がある。
著者氏名	○村川直美子 ・ 渡邊潔
著者所属	山形県森林研究研修センター
キーワード	地上レーザ, マツ林, 広葉樹
Key word	Terrestrial Laser Scanner, Pine forest, Broadleaf tree