第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PE-18 |
発表題目 | スギ幼齢植栽木における枝分布と成長の関係 -複数系統間での比較- Relationship between branch distribution and growth in young sugi trees: comparisons among cultivers |
所属 | 宮崎大学 |
要旨本文 | 造林後の下刈り省略は育林コスト削減にむけた喫緊の課題である。これまで、下刈り要否の判定基準として植栽木と競合植物の高さ方向の競合状態の指標が提案され、多くの研究事例で活用されてきた。この指標は現場で植栽苗の被圧状態を判断する上で勘弁ではあるが、実際にはこれらの指数で説明できない成長差が生じており、植生タイプや植栽木の系統による違いを評価する上でも不十分な点が多い。これらの課題を解決するために、演者らは、競合植生の被圧による造林木の成長抑制効果を、①単位葉量あたりの光合成をリアルタイムで抑制する「即時効果」に加えて、②経年的に樹冠発達を抑制することによる「波及(累積)効果」を想定し、それぞれの効果の定量評価を試行してきた。本研究では、エリートツリー等の複数系統のスギ植栽木について、幹の成長と枝量および競合状態の関係を分析した。その結果、多くの植栽木で枝量が成長を支配する要因になっており、下刈りスケジュールによっては比較的早期に波及(累積)効果の重要性が大きくなることが示唆された。また、波及(累積)効果による枝発達の抑制度合いが系統で異なる可能性が示唆された。 |
著者氏名 | ○伊藤哲1 ・ 山川博美2 ・ 山岸極2 ・ 稲葉光飛1 ・ 平田令子1 |
著者所属 | 1宮崎大学農学部 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所 |
キーワード | 低コスト再造林, 光合成器官, 樹冠形, 競合植生 |
Key word | low-cost reforestation, photosynthetic organ, crown shape, competing vegetation |