第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PE-25 |
発表題目 | 異なるシカ生息密度環境下における植栽9樹種の成長動態 Growth dynamics of 9 tree species planted under different deer habitat densities |
所属 | 兵庫県立農林水産技術総合センター |
要旨本文 | 兵庫県では、ニホンジカ(以下、シカ)の生息密度が高く、一部地域では皆伐後の更新に支障が生じている。そのため、シカの食害を受けにくく、成長が見込まれる樹種の活用が求められている。天然更新木では樹種毎にシカの嗜好性が異なることが確認されているが、シカの食害をより受けやすいと予想されている植栽木では明らかではない。そこで本研究では、植栽木を対象に樹種毎のシカ嗜好性及び成長動態を明らかにすることを目的とした。シカの生息密度環境(シカ目撃効率)が異なる県内6箇所の皆伐跡地において、県内で植栽事例のあるスギ、ヒノキ、アカマツ、クリ、ケヤキ、コナラ、クヌギ、ウリハダカエデ、オオバアサガラの9種をシカが自由にアクセスできる状態で植栽した。1生育期終了毎に生死、苗高、地際径、枝食害率を調査した。その結果、全樹種平均の枯死率は、1生育期経過後で平均27%(試験地間差8~78%)、2生育期経過後で平均50%(試験地間差37~83%)であった。枝食害率は低い順から、アカマツ、オオバアサガラ、ウリハダカエデであり、これらの植栽木はシカの嗜好性が低いことが明らかになった。また、これら3種は2生育期に渡り上長・肥大成長が確認された。 |
著者氏名 | ○中川湧太1 ・ 伊東康人1 ・ 小長井信宏1 ・ 藤木大介2 ・ 山瀬敬太郎1 |
著者所属 | 1兵庫県立農林水産技術総合センター森林林業技術センター ・ 2兵庫県立大学自然・環境科学研究所 |
キーワード | 枝食害率, シカ不嗜好性植物, ニホンジカ目撃効率 |
Key word | branch feeding rate, deer non-preferred plant, SPUE |