第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 531
講演番号 PE-26
発表題目 スギコンテナ苗の根の伸長能力は育苗に使用した容器によって異なる
Root growth potential of Japanese cedar container seedlings depend on the growing container type.
所属 三重県林業研究所
要旨本文 近年、コンテナ苗の使用による再造林の低コスト化が推進されている。しかし、コンテナ苗の品質と植栽後の成長の関係には不明な点が多い。また、コンテナ苗の育苗環境は使用する容器によって異なり、例えば紙製の容器では培地が空気に触れやすく乾燥しやすい。そのため、生産されるコンテナ苗の形態は使用する容器によって異なる。本研究では、樹脂製容器(インナーポット、FlexiFrame77、JFA150)と、繊維製容器(不織布ポット、Jiffy7C、ペーパーポット)、計6種類の容器で育成した1年生スギ実生コンテナ苗を、約7週間水耕栽培した。その後、地上部(S: shoot)、根鉢部の根(R: root)、根鉢から伸びた根(NR: new root)に分けて乾重を計測し、容器種類間で比較した。その結果、繊維製容器の苗は、樹脂製容器の苗と比較してS/Rが高く、形態的品質が劣っていた。しかし、NR/Rは繊維製容器の苗の方が高い傾向があった。さらに、NRの平均乾重は繊維製容器の苗でより大きかったことから、培地が空気に触れやすい容器を使用することで、植栽後の根の伸長をより期待できるコンテナ苗を生産できると考えられた。
著者氏名 ○山中豪
著者所属 三重県林業研究所
キーワード RGP, 水耕栽培, 1年生苗, T/R比, ペーパーポット
Key word root growth potential, hydroponics, annual seedlings, shoot: root ratio, paper pot