第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PE-33 |
発表題目 | 海岸クロマツ林の植栽密度が植栽9年目の生存率及び樹高成長に及ぼす影響 Effects of Planting Density on Survival Rate and Growth of 9-year-old Coastal Black Pine Forest |
所属 | 千葉県農林総合研究センター |
要旨本文 | 千葉県では海岸クロマツ林の松くい虫被害が深刻で、被害林の再生が大きな課題となっている。再生に当たり、効率的な造成と防災林機能の早期の回復が求められている。そこで、2015年に植栽密度が異なる調査区を横芝光町に設置した。植栽密度は通常の10,000本/ha(クロマツ5,000本/ha、低木2種5,000本/ha)及びクロマツのみ5,000本/haの2区とし、それぞれに客土区及び無客土区の2区を設け、生存率、樹高等を調査した。植栽2年目の生存率は植栽年の夏の異例の乾燥により65%~88%に低下し補植を行った。その結果、補植後の生存率は植栽7年目までほぼ変わらず、植栽9年目には植栽密度に関わらず低下した。植栽7年目以降に枯死したクロマツの多くでマツノマダラカミキリの脱出孔や穿入孔が見られ、マツノザイセンチュウも検出され、植栽7年目以降の枯死木の多くはマツ材線虫病によるものと考えられた。また、植栽9年目の樹高は植栽密度による差はなかったが、客土区は無客土区よりも平均樹高で40㎝程高かった。これらのことから、千葉県における被害林の再生にはクロマツのみの5,000本/ha植栽でも可能と考えられる。また、客土を行うことで成長促進を期待できると考えられる。 |
著者氏名 | ○小林真生子1 ・ 小森谷あかね2 ・ 宇川裕一3 |
著者所属 | 1千葉県農林総合研究センター森林研究所 ・ 2千葉県中部林業事務所 ・ 3千葉県農林水産部森林課 |
キーワード | 海岸防災林, クロマツ, 客土, 植栽密度, 生下枝高 |
Key word | Coastal barrier forest, Pinus thunbergii, Soil dressing, Planting density, Height of lower living branch |