第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 531
講演番号 PE-34
発表題目 石川県におけるカラマツ人工林の現況
Growing condition of larch plantations in Ishikawa.
所属 石川県農林総合研究センター林業試験場
要旨本文 カラマツは寒冷地に強く、樹形が安定し、成長が早い等利点があるため、造林樹種の一つであり、長野県や北海道で特に多く植栽されている。近年、構造用合板等木材としての需要が高まっているため、再造林樹種にカラマツを検討している林業事業体は少なくない。県内でも造林履歴はあるものの、植栽に適した立地や施業体系など不明な点が多い状態である。今回、再造林樹種としての可能性を見いだすため、現地調査を行った。森林簿データから、0.5ha以上のカラマツ林を抽出し、対象林分の残存と森林簿上の環境条件との関係性を吟味しつつ、現地調査では、成林しているカラマツについて、生育状況、立地環境等を評価した。長野県のカラマツ人工林樹高曲線に現地調査結果を参照したところ、地位Ⅱ~地位Ⅲに多く位置付けられ、県内においても良好な樹高成長が期待できる結果となった。また、一般化線形混合モデル等で解析を行った結果、標高が高いほどカラマツの残存、樹高成長、幹の形質に正の影響を与える等、カラマツの生育に適した環境条件を読み取ることができた。これらの結果から、生育適地であれば本県の再造林樹種として期待できると考えられた。
著者氏名 ○富沢裕子 ・ 小谷二郎
著者所属 石川県農林総合研究センター林業試験場
キーワード カラマツ, 樹高成長, 環境条件
Key word Larix kaempferi, tree height growth, environmental condition