第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PE-39 |
発表題目 | 茨城県中部の造林地において斜面位置によるスギ苗木の成長の違いとその要因 Cause of the different growth of Sugi seedlings along a slope in a plantation in central Ibaraki |
所属 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所 |
要旨本文 | 植栽木の成長速度は、同じ林小班の中でも大きく異なることが多い。下刈りは、林小班内で一律に実施されているが、植栽木の成長がよい部分では早期に終了できる可能性がある。しかし、林小班内のどの部分で成長がよいのか、必ずしも事前にわからない。これは、成長の違いを引き起こすしくみが明確でないことも一因である。本研究の目的は、スギの植栽木の樹高成長に違いをもたらす環境要因と生理的しくみを明らかにすることであった。調査地は、茨城県城里町の梅香沢国有林25林班であった。2014年8月に、斜面の上下方向に裸苗とコンテナ苗を並列に植栽した。斜面上部および下部に調査区画を設置し、毎木調査を4成長期間継続した。また8成長期後の2022年6月に、斜面の上下方向にライントランセクト法で植栽木を選択し、樹頂部付近の枝葉を採取した。当年枝と一年枝に分離し、炭素安定同位体比およびCN比を測定した。その結果、植栽木のサイズは斜面上部で2成長期以降大きくなった。炭素安定同位体比は斜面の上下方向で明確な傾向がなかったが、CN比は斜面上部で高くなる傾向があった。したがって、植栽木の成長は窒素の利用可能性の影響を強く受けていると考えられた。 |
著者氏名 | ○齋藤隆実1 ・ 香川聡2 ・ 山川博美3 ・ 壁谷大介1 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所植物生態研究領域 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所木材加工・特性研究領域 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所 |
キーワード | コンテナ苗, 裸苗, 炭素安定同位体比, CN比, 土壌体積含水率 |
Key word | Containerized seedlings, Bareroot seedlings, Stable carbon isotope ratio, CN ratio, Volumetric soil water content |