第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PE-41 |
発表題目 | 持続的な広葉樹林施業を目指して資源量から伐採・搬出・更新を考える Considering cutting, yarding, regeneration based on resources amount with aim of sustainable forest management |
所属 | 森林総合研究所 東北支所 |
要旨本文 | 置賜地方は山形県内でも特に広葉樹林率が高い地域であり、かつて薪炭林として利用されていた天然生の二次林が広がっている。この豊富な広葉樹資源を大面積に皆伐して低質材として出荷する場合が多くみられた。本研究では、収益向上のための用材率向上と、持続的な広葉樹資源の確保に向けた施業方法を検討した。山形県飯豊町と小国町の伐採予定があるブナ二次林6林分で伐採前後の調査を行った。伐採前は立木密度が600〜1800本/haで、どの林分も一山型の直径分布であり、最大胸高直径は小国町の48cmだった。小国町の林分では用材率が5%で、これ以外は直径、通直性で用材の条件を満たすものが少なく、残りは全て低質材となった。皆伐後の更新調査の結果、高木性の稚樹の全数では更新可能な範囲に入っていた。現状のままの大面積皆伐では、用材率が低いため、用材の数量がまとまらず輸送費が賄えないこと、また広範囲に母樹が減少するため天然更新での成林が危ぶまれることが課題である。これらを考慮すると、樹木サイズを大きくし、優占樹種の種子供給を確保するため間伐や択伐を取り入れた伐採手法の配置を検討するなど施業方法のあり方を考え直す必要性が示唆された。 |
著者氏名 | ○齋藤智之 ・ 酒井敦 ・ 御田成顕 ・ 澤田佳美 ・ 野口麻穂子 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所 |
キーワード | ブナ林, 山形県置賜地方, 用材生産, 低質材 |
Key word | beech forest, Okitama region Yamagata prefecture, timber production, low quality material |