第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PE-44 |
発表題目 | ウダイカンバの定着が豪雪地に植栽したブナに及ぼす影響 Effects of Betula maximowicziana establishment on beech planted in heavy snowfall areas |
所属 | 秋田県林業研究研修センター |
要旨本文 | 北秋田市で行われている森吉山麓高原自然再生事業では、草地造成跡地をブナ林に戻すため2006年からブナ苗木(以下、苗木)を植栽している。植栽区画は30m×30mの範囲とし重機による耕耘と施肥による土壌改良を実施した。植栽間隔は2.5mとした。2008年、異なる造成地2区画内にそれぞれ20m×20mの調査枠PlotA・Bを設定し、区画内に侵入した広葉樹のほか、調査枠の苗木81本/Plotを対象に2022年まで樹高を測定し、雪害等の状況を記録した。PlotAではウダイカンバを中心に高木性広葉樹14種が侵入した。ウダイカンバは植栽5年目に432本に達し、成長は苗木の樹高を超え、7年目以降は林冠を占めた。一方、PlotBに侵入した高木性広葉樹は少なかった。植栽14年目の苗木の生存率はPlotAで98%、PlotBで85%であった。平均樹高はPlotAで341cm、PlotBで262cmとPlotAで大きかった。以上のことから、ウダイカンバの定着により苗木の活着や成長が促進された可能性があり、その要因について分析する必要がある。なお、一方で雪害の頻度はPlotAで高く(雪害延数PlotA226個、PlotB81個)、雪害が助長された可能性があり、そのメカニズムについても明らかにする必要がある。 |
著者氏名 | ○沼宮内信之 ・ 長岐昭彦 ・ 和田覚 |
著者所属 | 秋田県林業研究研修センター |
キーワード | 苗木, 成長, 雪害, 更新, モニタリング |
Key word | sapling, growth, snow damage, regeneration, monitoring |