第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 531
講演番号 PE-47
発表題目 ヒノキ植栽地の枝条積みが広葉樹の侵入に及ぼす影響
Effect of stacked branches on invasion of broad-leaved trees in a planted chamaecyparis obtusa forest
所属 岐阜県森林研究所
要旨本文 再造林地における林地残材の集積(枝条積み)が広葉樹の侵入に及ぼす影響を調べるため、岐阜県中津川市の冷温帯にある9年生ヒノキ林分(標高980m、北西向き緩傾斜)に侵入した広葉樹の状態を調査した。枝条積みでは、植栽や下刈りをしなかった。それ以外では、ヒノキを2300本/ha植栽し、初期の4年間は下刈りを行った。長さ20mの帯状の調査区を5本ずつ両箇所に設定し、毎木調査を行った。枝条積みは幅2-5m、高さ0.2-1.2mで、枝条は原形を留めていた。また、プロット外の一部の広葉樹の幹齢を調査した。1ha当たりの広葉樹の個体数およびBAの値は、枝条積み区の方が、植栽区よりも大きかった。特に、高木性、小高木性の広葉樹でその差は顕著であった。枝条積み区では、先駆性の高い樹種(ミズメやウダイカンバなど)が、550-750㎝の高さで林冠を形成していた。また、幹齢と樹高の関係から、林冠を形成していた樹種の齢は5以上であった。一方、植栽区では、ヒノキが500-650㎝の高さで林冠を形成し、下層に耐陰性と萌芽特性のある樹種(エゴノキなど)が存在する、一斉林となっていた。そのため、この場所は、侵入した広葉樹と植栽したヒノキが交互に配置された林分となっていた。
著者氏名 ○宇敷京介 ・ 渡邉仁志 ・ 久田善純
著者所属 岐阜県森林研究所
キーワード 広葉樹, 枝条積み, 下刈り, 侵入, ヒノキ植栽地
Key word broad-leaved trees, stacked branches, weeding, invasion, planted chamaecyparis obtusa forest