第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PE-48 |
発表題目 | 秋施肥がスギコンテナ苗の耐凍性と翌春の成長に及ぼす影響 Effect of fall fertilization on cold tolerance and next year's growth of Cryptomeria japonica container seedlings |
所属 | 森林総合研究所 |
要旨本文 | 育苗中の追肥時期の違いが耐凍性に及ぼす影響を明らかにすることを目的として、追肥時期を変えて育苗したスギコンテナ苗(300cc)の1月の耐凍性と翌春の光合成と植栽後の成長を調べた。追肥として4時期(8、9、10、11月)に1回のみ肥効期間5–6ヶ月の緩効性肥料を1.8 g/本与える処理を施した。追肥を行わない追肥なし区も設定した。追肥の翌1月の耐凍性を針葉の電解質漏出率(EL)により評価した。追肥の翌4月に光合成活性を測定した後、苗畑に植栽し成長量を測定した。針葉の−15 ˚CでのELは追肥なし区に比べて全追肥処理区で有意に低かったが、11月追肥区は8月と9月追肥区に比べて有意に高かった。11月追肥区の光合成速度は他処理区と有意差がなく、10月追肥区の光合成速度が追肥なし区と8月追肥区に比べて有意に高かった。追肥翌年の植栽後の樹高成長量は追肥なし区より追肥区で有意に大きく、樹高の相対成長速度は10月と11月追肥区で8月追肥区より有意に高かった。以上より11月の追肥ではスギコンテナ苗の耐凍性に負の影響を及ぼす可能性があるが、翌春の光合成活性や植栽後の成長を抑制することはないことが示された。 |
著者氏名 | ○飛田博順1 ・ 原山尚徳1 ・ 上村章1 ・ 香山雅純1 ・ 齋藤隆実1 ・ 矢崎健一2 ・ 奥田史郎1 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所植物生態研究領域 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所 |
キーワード | 電解質漏出率, 浸透ポテンシャル, 光合成, クロロフィル蛍光 |
Key word | electrolyte leakage, osmotic potential, photosynthesis, chlorophyll fluorescence |