第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PE-52 |
発表題目 | 出荷適正サイズ維持のために切り戻したブナ苗木の成長と樹形への影響 Growth of beech saplings cut back to maintain proper size for shipping and effect on tree shape |
所属 | 新潟県森林研究所 |
要旨本文 | ブナの種子は結実の豊作間隔が5~7年と長いうえ長期保存が難しく、毎年播種することが難しい。苗木の安定供給のためには、豊作年に播種した苗木を苗畑で出荷適正サイズに維持することが求められる。しかし、苗木生産者による既往の育苗方法では2年生時から出荷適正サイズを上回る徒長苗が発生してしまう。そこで本研究では、2年生時に苗長40㎝以上となった苗を40㎝の高さで7月および10月に切り戻し、翌年の樹形への影響と切り戻し後3年間の苗長について調査をおこなうことで、切り戻しによる苗長抑制効果を検討した。その結果、切り戻しは、7月に切り戻した苗では2年後まで、10月に切り戻した苗では3年後まで苗長に対して有意な負の影響を与えており、切り戻しにより苗長を抑制できる可能性が示された。切り戻し3年後に出荷適正サイズであった個体の割合は、対照苗で27.3%、7月に切り戻した苗で35.5%、10月に切り戻した苗で60.0%であった。また、主軸から側枝が横方向に出現するなど樹形不良となった個体の割合は、対照苗で8.7%、7月に切り戻した苗で4.8%、10月に切り戻した苗で13.5%であり、切り戻しをおこなっても樹形不良個体の大幅な増加はみられなかった。 |
著者氏名 | ○田中樹己 ・ 塚原雅美 |
著者所属 | 新潟県森林研究所 |
キーワード | ブナ, 苗木, 剪定, 育苗, 裸苗 |
Key word | Japanese beech(Fagus Crenata), saplings, pruning, raising saplings, bare-root saplings |