第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
造林部門[Silviculture]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PE-53 |
発表題目 | 令和4年における北部九州産ブナ種子の生産量および健全度 Production and soundness of Japanese beech seeds collected in northern part of Kyushu in 2022 |
所属 | 九州大学 |
要旨本文 | ブナ(Fagus crenata)は冷温帯林の代表的な極相樹種であり,種子は隔年結実で5~7年に1度豊作を迎えるとされるが,結実状況には地域的な差もある。相対的に低緯度の九州では標高700m程度からブナの混交林を目にすることができるが,ブナの分布域は,近年の気候変動による気温の上昇傾向やシカによる稚幼樹への食害などにより,変動及び減少すると予測されており,ブナ林の保全法について確立していく必要性は高い。 植物種や群落の保全法は,生息域内保全と生息域外保全に大別される。ブナの生息域内保全では,天然更新を促進するための地表処理による植生除去が,また生息域外保全では,苗木育成のための種子採取が必要である。これらを効率的に行うためには,保全対象地域でのブナ種子の豊凶周期や健全性などを把握する必要があるものの,九州におけるブナの結実については,研究事例は稀であり不明な点が多い。 本研究では,豊作年と思われた令和4(2022)年の北部九州(脊振山系および三郡山系)産ブナ種子の生産量や充実度などについて検討した結果,既報の他地域の豊作年での結果と比較して生産量が少なく,充実度も低かったことが明らかとなった。 |
著者氏名 | ○作田耕太郎1 ・ 藤井瑠華2 |
著者所属 | 1九州大学大学院農学研究院 ・ 2九州大学農学部 |
キーワード | 豊凶, ブナ, シードトラップ, 種子サイズ, 北部九州 |
Key word | masting, Japanese beech, seed trap, size of seeds, northern part of Kyushu |