第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 531
講演番号 PE-54
発表題目 半島マレーシアの生態系修復植林地における植栽木の20年間の成長
20 years of growth of planted trees in a plantation for ecological restoration in Peninsular Malaysia
所属 森林総合研究所
要旨本文 熱帯地域では多くの荒廃地修復プロジェクトが実施されたが、植栽木の成長や生存の評価は短期間のみで、20年以上経過した植栽地の評価は限られている。本研究では2003年にマレーシア、セランゴール州の荒廃地修復試験地に植栽された9樹種について、植栽20年後の生残、樹高、胸高直径を再調査した。調査の結果、植栽前に葉の生理機能などから荒廃地植栽に不向きと判定された3樹種はすべて枯死していたが、適していると評価されたArchidendron jiringa(マメ科;Aj)とAdinobotrys atropurpureus(マメ科;Aa)の平均樹高はそれぞれ13.3m、13.4mに達した。一方、Ajの生存率は25%、Aaは63%と大きく異なった。植栽前に中庸な適正と評価した4樹種の中でも種間差が大きく、例えばSyzysium sp.(フトモモ科)は20年後には平均樹高が12.5mに達し生存率も63%と高かったが、Archidendron bubalinum(マメ科)はすべて枯死した。以上のことから、植栽前の評価を再検討し、生存や成長の種間差の要因を明らかにする必要があると考えられた。
著者氏名 ○米田令仁1 ・ 田中憲蔵2 ・ Mohamad Azani Alias3
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所四国支所 ・ 2国際農林水産業研究センター林業領域 ・ 3マレーシアプトラ大学林業・環境学部
キーワード 樹高, 胸高直径, 生存率
Key word tree height, DBH, survival rate