第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PF-15(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 日本国内で見られるキリ属植物の遺伝的多様性 Genetic diversity of Paulownia species found in Japan |
所属 | 宇都宮大学大学院 |
要旨本文 | キリ属植物(Paulownia)は日本の重要な特用林産物である。国内でみられるキリ属植物にはキリのほか複数の種や雑種が含まれるといわれるが、その実体は不明である。本研究では日本国内外に生育するキリ属植物の遺伝的変異を調べるため、秋田県、福島県、山形県、栃木県、群馬県、東京都、奈良県、三重県、島根県隠岐諸島において野生または植栽のキリ属植物158個体から葉を採取した。また、研究機関等が所有するヒカリギリ、シナギリ、タイワンウスバギリ等を含む外国産キリ属種の45個体から葉を採取した。葉よりDNAを抽出し、葉緑体(cp)DNAの2領域の塩基配列からcpハプロタイプを決定した。また、11の核マイクロサテライト(SSR)マーカーを用いて個体間の遺伝的関係を推定した。その結果、5つのcpハプロタイプがみられたが、種特異的なハプロタイプは見られなかった。一方、核SSRでは、国内でみられるキリ属植物は外国産種と遺伝的組成が異なっていた。そして、日本でみられるキリ属植物には主として4つの系統のほか、これらの系統間の交雑で生じた個体や外国産種との雑種が存在することが明らかになった。 |
著者氏名 | ○長沢和1 ・ 木村恵2 ・ 宮下智弘3 ・ 立花寛奈4 ・ 逢沢峰昭5 |
著者所属 | 1宇都宮大学大学院地域創生科学研究科 ・ 2秋田県立大学生物資源科学部 ・ 3山形県森林研究研修センター ・ 4一般社団法人隠岐ジオパーク推進機構 ・ 5宇都宮大学農学部 |
キーワード | 葉緑体DNA, 核マイクロサテライト, キリ, チョウセンギリ, タイワンウスバギリ |
Key word | chloroplast DNA, nuclear microsatellite, Paulownia tomentosa, Paulownia coreana, Paulownia taiwaniana |