第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PF-19(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 高標高地におけるサワラの繁殖様式の推定 Inference of the mode of reproduction in Chamaecyparis pisifera at high altitudes |
所属 | 名古屋大学 |
要旨本文 | 一般に植物の栄養繁殖は高標高地や攪乱の多い場所で多くなる傾向があり、それは厳しい環境下でも繁殖を保障し、種や集団の存続をはかるためであると考えられている。ヒノキ科のサワラは種子による有性生殖だけでなく、伏条による栄養繁殖を行うことが知られている。本研究では、高標高地におけるサワラの繁殖様式を明らかにすることを目的とした。北八ヶ岳白駒の池周囲(標高2107m)にはサワラがパッチを形成して分布している。これらのうち5つのパッチを対象に現地調査と葉の採取を行い、抽出したDNAからMIG-seq法でSNPを検出した。合計216幹について188SNPの遺伝子型を得て、ジェネット(クローン)の同定を行ったところ、5つのパッチのうち4つはそれぞれ1つのジェネット、残りの1つは2つのジェネットで構成されていることがわかった。各ジェネットのパッチ面積は10.9~99.0m2、幹数は15~98であり、 幹の平均サイズは、樹高が0.73~3.56m、地上30cmの直径が1.7~10.3cmであった。 高標高地にある本調査地のサワラは、伏条による栄養繁殖でパッチが形成され、集団を維持していることが示唆された。 |
著者氏名 | ○村田幸哉1 ・ James R.P. Worth2 ・ 石川直子3 ・ 陶山佳久3 ・ 戸丸信弘4 |
著者所属 | 1名古屋大学農学部 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 ・ 3東北大学大学院農学研究科 ・ 4名古屋大学大学院生命農学研究科 |
キーワード | Mig-seq, 一塩基多型, 伏状, クローン構造, 更新様式 |
Key word | Mig-seq, single nucleotide polymorphism, layering, clonal structure, regeneration mode |