第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PF-21 |
発表題目 | 生育環境の違いによる'染井吉野'の全ゲノムメチル化比較 Comparison of whole genome DNA metylation among 'Somei-Yoshino' in different growing regions . |
所属 | 国研 森林総合研究所 |
要旨本文 | エピゲノムはDNA塩基配列の変化を伴わない遺伝的な情報であり、不均一な環境変動に伴ってさまざまな異常をきたし、塩基配列の多様性では説明できない個体間の形質の違いなどを生み出している。この役割を担っているのがDNA のメチル化、ヒストン修飾、低分子RNAなどである。本研究では、DNAメチル化について着目した。 対象としたのはサクラの栽培品種、“染井吉野”である。主に接木により増殖され、ゲノム配列が均一なクローン個体が南北に長い日本列島の様々な環境下に植栽されている。本研究では、北海道、関東、中部、九州の4地点で育成された個体の花組織からDNAを抽出し、ゲノムワイドバイサルファイトシークエンス法 (GWBS) を用いて異なる生育環境下でのDNAメチル化レベルの比較解析を行った。各個体におけるゲノム全体のDNAメチル化レベルを把握するとともに、異なる環境下でメチル化レベルが変化していた遺伝子群について遺伝子オントロジー(GO) 解析を行った。それらの結果から、生育環境の違いに起因すると考えられる“染井吉野”のDNAメチル化の特徴についてまとめたので概要を報告する。 |
著者氏名 | ○松本麻子1,6 ・ 川口晃平2 ・ 福島敦史2,5 ・ 加藤珠理3 ・ 草野都4,5 ・ 小林誠5 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所樹木分子遺伝研究領域 ・ 2京都府立大学大学院生命環境科学研究科 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所多摩森林科学園 ・ 4筑波大学生命環境系,つくば機能植物イノベーション研究センター ・ 5理化学研究所環境資源科学研究センター ・ 6国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所企画部 |
キーワード | サクラ属, エピゲノム, クローン |
Key word | Cerasus, epigenome, clone |