第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PF-22 |
発表題目 | 自然集団での雑種崩壊の理解に向けたサクラ属実生における遺伝子発現解析 Gene expression analysis in hybrid cherry seedlings to understand hybrid breakdown in natural populations |
所属 | 森林総合研究所 |
要旨本文 | F1世代以降に見られる雑種の適応度の低下(以下、雑種崩壊)は、種分化の維持に直接的に関わる。近年いくつかの植物において、植物防御反応の過剰発現が雑種崩壊を引き起こすことが報告された。原因となる遺伝子や分子機構についての解明が進められる一方、野外の個体群で実際に防御反応による雑種崩壊がどれほど働いているのかは明らかにされていない。本研究では野外における雑種崩壊の遺伝的メカニズムの解明を目的に、比較的人工的および野外で種間交雑を起こしやすいサクラ属において、雑種崩壊に関与する遺伝子の探索を行った。雑種個体を母樹とした人工交配に由来する種子および、野外に生育する雑種個体から採取した種子から、実生を育成した。多くの実生は健全に発芽・成長したが、一部の実生では成長の遅れ、葉の白化、途中死などの生育不全が見られた。これらのうち健全な8個体の実生および成長不全8個体の実生よりRNAを抽出し、RNA-seqにより発現遺伝子を網羅的に解析した。これらのうち、実生の生育不全と関連する遺伝子、特に植物防御関連の遺伝子について報告を行う。 |
著者氏名 | ○鶴田燃海 |
著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所樹木分子遺伝研究領域 |
キーワード | 雑種, 防御反応, 自己免疫不全, サクラ属 |
Key word | Hybrid inviability, Defense response, Autoimmunity, Cerasus |