第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PF-27 |
発表題目 | 核SSRマーカーに基づく九州の第二世代ヒノキ交配園における交配実態 Mating patterns in clonal seed orchard of 2nd-generation plus trees of Hinoki using nuclear SSR markers |
所属 | 森林総合研究所林木育種センター九州育種場 |
要旨本文 | 主要林業樹種において、交配園等で採種される種子プールの交配実態を把握することは、育種種苗の遺伝的性能を発揮させた効果的な普及と、造林種苗の遺伝的多様性の確保という二つの側面で重要である。九州はスギの植栽面積が大きい地域であるが(人工林面積:約82万ha;林野庁 2022)、ヒノキも植栽面積が大きく(約50万ha)、ヒノキの次世代種苗に対するニーズが高い。これまでスギやクロマツ・アカマツではDNAマーカーを用いた採種園等における花粉親の構成や外部花粉親率等の調査が行われている一方で、ヒノキの交配実態に関する知見は少ない。本研究では、九州育種場(熊本県合志市)に植栽されたヒノキ第二世代精英樹候補木交配園の構成系統(48系統、各1個体ずつ)およびそのうち3個体から4方角(東西南北)の枝別に採種した種子(計12種子プール)を対象として核SSRマーカーを用いて遺伝子型を特定し、DNA親子解析に基づき種子の花粉親構成を評価した。その結果、同一個体でも方角間で花粉親構成が大きく異なるほか、林縁の枝では外部花粉親率が高い傾向が認められ、目的に応じた採種方法の検討等が必要と考えられた。 |
著者氏名 | ○岩泉正和1 ・ 福田有樹1 ・ 久保田正裕1 ・ 松永孝治1 ・ 倉原雄二1 ・ 永野聡一郎2 ・ 坪村美代子2 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター九州育種場 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター |
キーワード | ヒノキ, 第二世代精英樹候補木, 交配実態, 遺伝子流動, 次世代育種 |
Key word | Hinoki cypress, second-generation plus tree, mating pattern, gene flow, next-generation breeding |