第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PF-30 |
発表題目 | 全国5箇所のアカマツ産地試験地における植栽後5年の成長特性 Variation in the 5-Year Growth of Japanese red pine (Pinus densiflora) provenances observed across 5 Test Sites |
所属 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所林木育種センター東北育種場 |
要旨本文 | 東北から九州まで広く分布するアカマツ(Pinus densiflora)の成長には環境変動が見られ、南の産地のアカマツを北方に移植した場合は成長、生存率等が低下するとの報告がある。これは産地によって植栽地の環境に対する適応性が異なることを示しており、今後、アカマツの天然集団の現地外保存、気候変動に適応した種苗配布区域検討のため、アカマツの環境適応性の評価を進めることが必要である。今回、東北から九州までの全国10産地50家系の共通種子ロットを用いて全国5箇所に植栽した個体の5年間の成長特性を評価した。5年次樹高、相対成長率と産地の地理的・気候的要因の関係性を解析したところ、5年次樹高と年平均気温が正の相関、相対成長率と緯度が負の相関と、それぞれ有意な正の相関関係が認められた。また、成長特性と、産地と試験地間の地理的・気候的距離(差分)の関係性を解析したところ、産地と試験地間の年平均気温の差分が大きいほど5年次樹高および相対成長率が有意に小さい傾向が見られた。以上のことから、産地と植栽地の環境の違いが大きいほどアカマツの成長が低下する可能性が考えられた。 |
著者氏名 | ○那須仁弥1 ・ 岩泉正和2 ・ 磯田圭哉3 ・ 高島有哉3 ・ 玉城聡4 |
著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター東北育種場 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター九州育種場 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター関西育種場 ・ 4国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター |
キーワード | アカマツ, 産地試験, 5年次成長 |
Key word | Pinus densiflora, Provenance Trial, 5-Year Growth |