第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PF-34 |
発表題目 | 9年生スギエリートツリーと従来種苗との応力波伝播速度の比較 Comparison of stress wave propagation velocity between 9th sugi second generation plus tree and conventional seedlings |
所属 | 愛媛県農林水産研究所林業研究センター |
要旨本文 | 人工林皆伐後の再造林コスト低減のため、初期成長の早いエリートツリーによるミニチュア採種園が全国各地に造成され、愛媛県においても2018年度から種子が生産されている。また国では、「みどりの食料システム戦略」により、2050年までに林業用苗木の9割以上をエリートツリー等にすると策定され、今後更なる普及が求められている。しかし、エリートツリーは成長が早い反面、収穫期における材質強度が懸念される。そこで本研究では、従来種苗に対するエリートツリーの材質強度面での優位性を実証するため、FAKOPPを用いて、立木状態で非破壊的に強度性能を調査した。愛媛県松山市にある県有林皆伐跡地に2015年3月に植栽した、エリートツリー由来の実生苗木と愛媛県従来系統苗木を対象とした。第9成長期末となる2023年12月に、合計159個体の応力波伝播速度を測定した結果、従来系統と比べエリートツリーの方が有意に高かった(p<0.01)。したがって、エリートツリーは、遺伝的に動的ヤング率が高く、愛媛従来種苗よりも優れた材質強度性能を持つと考えられた。 |
著者氏名 | ○田口裕人 ・ 西原寿明 |
著者所属 | 愛媛県農林水産研究所林業研究センター |
キーワード | エリートツリー, 応力波伝播速度, 大苗, 低コスト再造林, ミクロフィブリル傾角 |
Key word | second generation plus tree, stress wave propagation velocity, large seedlings, reduction of reforestation, microfibril angle |