第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2024年3月8日 |
---|---|
開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PF-4(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 異なる期間の土壌乾燥ストレスに対するブナ実生の発現変動遺伝子の探索 Exploration of differentially expressed genes in Beech seedlings exposed to soil drought for different durations |
所属 | 三重大学 |
要旨本文 | 森林土壌の乾燥化は生育する樹木へのストレスとなることが考えられ,特に実生は乾燥ストレスに対して脆弱である。そのため実生の乾燥ストレスに対する応答を調査して適応可能性を検討することは,将来の気候変動に対する個体群の存続を予測する上で重要である。そこで本研究では,土壌乾燥ストレスを与えて異なる期間栽培されたブナ実生のトランスクリプトーム応答を調査した。青森県産のブナ当年生実生を,乾燥処理区3個体と対照区3個体に分けて2週間または6週間にわたって栽培した。栽培終了後に本葉からRNAを抽出し,次世代シークエンサーを用いてmRNA配列を解読し,ブナのリファレンス配列にマッピングした。DESeq2を使用した発現変動遺伝子解析の結果,栽培2週間では対照区よりも乾燥処理区で発現量が上昇した遺伝子が83個,低下した遺伝子が101個,栽培6週間では上昇した遺伝子が320個,低下した遺伝子が224個認められた。エンリッチメント解析により発現変動遺伝子の生物学的な機能カテゴリーを推定したところ,栽培6週間で発現量が上昇した遺伝子では二次代謝プロセスやストレス応答に関与するGO termが検出された。 |
著者氏名 | ○青日菜子1 ・ 鳥丸猛1 ・ 赤路康朗2 ・ 赤田辰治3 ・ 木佐貫博光1 ・ 戸丸信弘4 |
著者所属 | 1三重大学大学院生物資源学研究科 ・ 2国立環境研究所生物多様性領域 ・ 3弘前大学農学生命科学部 ・ 4名古屋大学大学院生命農学研究科 |
キーワード | ブナ実生, 土壌乾燥, 発現変動遺伝子, RNA-seq, Gene Ontology |
Key word | Beech seedling, soil drought, differentially expressed gene, RNA-seq, Gene Ontology |