講演詳細

遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]

日付	2024年3月10日
開始時刻	ポスター発表
会場名	532
講演番号	PF-41
発表題目	エゾマツ交配園における着果の状況 －球果重量に見られる年次変動－ Condition of cone production for Picea jezoensis seed orchard -annual variation on the weight of cone-
所属	森林総合研究所林木育種センター北海道育種場
要旨本文	エゾマツは北海道において針葉樹林の主要樹種であり、精英樹も148個体選抜されている。しかしながら、着花の特性やそれに関連したクローン特性はわかっていない。演者は、昨年のこの大会で精英樹60クローンを利用して造成した採種園（合計271本）における2019年～2022年の4年間雌雄の着花状況を発表したが、今回はその雌花から成長した球果を採取し、その大きさ（乾燥重量）の状況について2019年～2023年の５年間調査し年次変動等を解析した。その結果、年次ごとの球果全体の平均重量は、4.40～4.89gの範囲であった。また、各年次におけるクローンごとの平均球果重量は、毎年ほぼ２～８gの範囲であった。個体ごとの年次変動では、2倍程度の差がみられた個体があった一方で、有意な変動がみられない個体もあり、またクローンごとの年次変動はすべてのクローンにおいて有意であった。さらに、大きさは個体あたり球果数とは相関がなかったが、胸高直径とは有意な正の相関があり、球果の大きさはクローンや個体あたり球果数よりも個体の大きさに依存する形質であることが分かった。
著者氏名	○加籐一隆
著者所属	国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター北海道育種場
キーワード	エゾマツ, 採種園, 球果
Key word	Picea jezoensis, seed orchard, cone