第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PF-42 |
発表題目 | 山形県内に造成した花粉の少ないスギ品種による採種園の種子生産性 Seed productivity of seed orchards consisting of low pollen cedar varieties established in Yamagata Prefecture |
所属 | 山形県森林研究研修センター |
要旨本文 | 山形県のミニチュア採種園は東北育種基本区西部育種区の耐雪性スギまたは少花粉スギにより構成されている。これまで種子生産を約10年間行っているが、両品種による種子生産性の違いが明らかになってきたので報告する。園地により採種年度や林齢、剪定サイクルは異なるが、これまでの採種結果を全平均すると、少花粉スギでは母樹当たり約30g、耐雪性スギでは約54gの種子を採取した。次に、気象条件等の影響を少なくするため、同じ年度に造成し、かつ、剪定をしないまま同じ年度に初採種した採種園の組み合わせを抽出した。その結果、解析対象となった全ての組み合わせで少花粉スギの採種量は少なく、少花粉スギでは約23g、耐雪性スギでは約47gとなった。ジベレリン処理による園内の球果着生量を令和5年秋に調べると、少花粉スギでは一部の系統で球果を全く着生せず、半数の系統は着生部位が一部の枝にとどまった。一方、耐雪性スギでは多くの系統が樹冠全体に多数の球果を着生した。また、球果1個あたりの重量は少花粉スギの方が軽かった。球果生産に貢献しない系統の存在や、球果サイズが小さいことにより、少花粉スギの採種量は少なくなったと考えられた。 |
著者氏名 | ○宮下智弘 ・ 村川直美子 ・ 渡部公一 |
著者所属 | 山形県森林研究研修センター |
キーワード | 少花粉スギ, 採種園, 種子生産性 |
Key word | low pollen cedar, seed orchard, seed productivity |