第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
生理部門[Tree Physiology]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PG-32 |
発表題目 | 高温ストレス下でのMelaleuca cajuputiの窒素の吸収と転流 Uptake and translocation of nitrogen by Melaleuca cajuputi under high temperature stress |
所属 | 東京大学 |
要旨本文 | 熱帯荒廃地における森林再生の技術開発には、熱帯樹木の環境応答に関する知見の蓄積が欠かせない。荒廃地では、植生が疎らなために土壌温度が日中に上がりやすく、植栽木の根が高温に晒される。また苗畑からポット苗を運び植栽するまでの間、ポットの土の温度が上昇し、根に高温ストレスがかかりやすい。Melaleuca cajuputiは、根圏低酸素に加えて低pHや過剰アルミニウムのストレスにも高い耐性を備えており、熱帯荒廃低湿地の有力な造林候補樹種であるが、高温ストレス耐性については知見がない。植物育成装置(30度/25度)内で水耕栽培系の培養液の温度を制御し、窒素安定同位体(15N)で標識したアンモニウムを用いて本種の窒素の吸収・転流の高温応答を調べている。前回の大会では、本種の窒素吸収能力の高温耐性や高温馴化性について報告した。今回の大会では、吸収後の同化と地上部への転流に高温が与える影響を調べた結果を報告する。15N標識アンモニウムを吸収させた後、30度あるいは40度で同化・転流させたところ、地上部への転流に温度による影響は認められなかった。本種のような窒素吸収能力の高温耐性がAcacia mangiumでもみられたことを併せて報告する。 |
著者氏名 | ○則定真利子 ・ 山ノ下卓 ・ 小島克己 |
著者所属 | 東京大学大学院農学生命科学研究科附属アジア生物資源環境研究センター |
キーワード | 熱帯荒廃地, 森林再生, 土壌温度, 窒素安定同位体, アンモニウム |
Key word | Tropical degraded land, Reforestation, Soil temperature, Nitrogen stable isotope, Ammonium |