第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
生理部門[Tree Physiology]
日付 | 2024年3月10日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 532 |
講演番号 | PG-33 |
発表題目 | 13Cパルスラベリングを用いたスギ2品種の炭素配分の季節変動 Seasonal change in photosynthetic carbon allocation in two cultivars of Sugi using 13C pulse labelling |
所属 | 京都大学 |
要旨本文 | スギは日本に広く分布し様々な系統があるが、その中でも秋に成長を続ける系統と早期に成長を停止する系統があることが知られており、秋の光合成産物が個体内でどのように配分されるか検証した。秋も成長を続ける系統として郷台1号、早期に成長を停止する系統として上都賀7号を選び1年生のポット苗を準備した。両系統とも旺盛に成長する8月、上都賀7号の成長速度が低下し始める10月、両系統とも成長が停止する12月の3回、各系統8本ずつ13Cパルスラベリングを行った。ラベリング1週間後と冬(2月)に4本ずつ収穫し、部位ごとに炭素安定同位体比を測定し、さらに2月の個体について、可溶性炭素、デンプン、構造性炭素を分離し、それぞれの炭素安定同位体比を測定した。両系統とも同じような傾向を示し、8月の光合成産物は主に地上部の当年枝葉に構造性炭素として使われていた。10月の光合成産物は地下部への配分が増え、可溶性炭素やデンプンへの配分も増えていた。12月の光合成産物は可溶性炭素への配分が増え、構造性炭素への配分は減少していた。このようにスギ個体内で、部位や機能(構造性・非構造性)に関して季節ごとに炭素配分を変化させている様子が明らかになった。 |
著者氏名 | ○檀浦正子1 ・ 能勢美峰2 ・ 福田有樹2 ・ 三嶋賢太郎2 ・ 松下通也2 ・ 南尊大1 ・ 田邊智子1,4 ・ EPRON, Daniel1 ・ 小南裕志3 ・ 高梨聡3 ・ 香川聡3 |
著者所属 | 1京都大学大学院農学研究科 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 ・ 4京都大学生存圏研究所 |
キーワード | 炭素配分, 非構造性炭水化物, 13Cパルスラベリング, スギ |
Key word | carbon allocation, Non-structural carbohydrate, 13C pulse labelling, Cryptomeria japonica |