第135回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
生理部門[Tree Physiology]
日付 | 2024年3月8日 |
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開始時刻 | ポスター発表 |
会場名 | 531 |
講演番号 | PG-7(学生ポスター賞審査対象) |
発表題目 | 非構造性炭素の季節変化から見るヒメシャラの幹枝光合成の役割について Contribution of wood photosynthesis to seasonal changes in non-structual carbohydrates for Stewartia monadelpha |
所属 | 静岡大学 |
要旨本文 | 幹や枝は非同化器官と呼ばれるが、樹皮に葉緑体をもつ種では、呼吸で発生したCO2を再吸収して光合成が行われている。特に、ヒメシャラのように、樹皮が薄く辺材までクロロフィルをもつ種では、幹光合成が物質生産やストレス耐性の向上に寄与している可能性がある。本研究では、幹光合成の生理生態的役割を知るために、幹の被陰が非構造性炭素(NSC)の季節変化に与える影響を調べた。ヒメシャラ成木10個体を選び、その半数について幹を高さ2mのシートで地際から被陰し、被陰しない個体と比較した。また、幹に葉緑体をほとんど含まないブナ3個体も比較対象として選んだ。各個体より幹辺材部のコア(深さ3cm)、枝、葉を8月下旬から12月中旬まで約2週間間隔で採取し、可溶性糖(SS)とデンプン(ST)の含有量を測定した。すべての個体の幹において、10月から11月にかけてSTの分解とSSの増加が見られたが、被陰によるSS、ST含有量の変化は見られなかった。ヒメシャラは辺材部にクロロフィルを含むが、その光合成がNSCに与える影響は小さい可能性がある。 |
著者氏名 | ○加藤友梨香1 ・ 楢本正明1 ・ 片畑伸一郎2 ・ 飯尾淳弘1 |
著者所属 | 1静岡大学農学部 ・ 2岐阜大学応用生物科学部 |
キーワード | 非構造性炭素, 幹枝光合成, ヒメシャラ |
Key word | non-structual carbohydrates, wood photosynthesis, Stewartia monadelpha |